物語の始まり、いわゆるプロローグ

9/44
前へ
/84ページ
次へ
 痛い目に遇いたいなんていうMではないのでとっとと逃げ去りたいところだけど、美華を置いて逃げる訳にもいかない。つかまぁ―――― 「ふーみーぃー!!!!」 「いーででででで!!」  物思いにふけた顔(正確にはにやけた顔)をした僕の顔を容赦なく色んな方向に引っ張ってくる美華。どうやらずっと呼ばれていたらしい。集中力200%だから気付かなか(ry 「もー、ずっと私の事無視してー。他の女の子の事考えてたんかー!!」 「いやいや。僕は美華との将来の事を真剣に考えてたんだよ」  さっきの抱きつき法といい、今の顔が180度反対方向に曲がりそうなくらいくさいセリフ法なんかを言えば、大抵の事は解決する。 「ところで、何か言いたい事でもあった?」 「あぁ、この後暇かなーって思って」 「この後?うん、親に連絡さえとれば大丈夫だけど」 「じゃあ決まり!私の両親を紹介シマース」  最後の部分だけなぜかなまってたな。
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加