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以前手術したところに感染症が見つかり、それを除去する手術を受けた患者だった。
足は両方足首から先が腐り、浸出液はシーツまで達し、異臭を放っていた。
その患者の足から感染が起こらないように消毒し、新しい包帯を巻いた。
すでに歩けなかったが、歩きたいと何度も言われ、切ない思いをした。
痛みに耐える姿も痛々しく、見るに耐えなかった。
無事に勤務も終わり、いつものように何日か日は過ぎていった。
ある日、朝、勤務に行くと、その人は、感染症ベッドに移されていた。
敗血症といぅ感染症にかかったと、先輩に聞いた。
私は別の受け持ち患者の仕事を定時で終わらすことができ、そのヒトの病室を訪れた。
家族が呼ばれ、医師と相談のうえ、これ以上の治療はしないと決まった。
その日の夕方、その人は永遠の眠りについた。
遥奈にとって、初めて対面する『死』だった。
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