115人が本棚に入れています
本棚に追加
心臓の手術を受けている途中、輸液は必須だ。
だけれど、それで心臓がむくんで、胸を開けたまま帰ってきた患者がいた。
もちろん、感染症にならないため、個室管理となった。
血圧の薬は、全種類と言っても過言ではない数を投与。
人工呼吸器によって呼吸管理され、麻薬を使い、眠らされていた。
そのラインの多さにとまどい、
機器の多さにおじけずいた。
遥奈は、この人は、生きたいのだろうか、医療によって生かされているのだろうか…と、いつの間にか考えるようになっていた。
他の患者もそぅだ。
2日目に一般病棟に戻れる人はいぃ。
でも、ここにいる何人もの長期の患者は?
遥奈が、生と死について考えるきっかけとなった。
生きたいという生命力があるからこそ、今ここにいるのか、
医療の進歩によってたくさんの機器と薬剤によって、生かされているのか。
答えの出ない自問自答をただ繰り返した。
今だに、その答えは出ないままだ。
最初のコメントを投稿しよう!