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今日は冠番組の
収録がある
おいら、
みやのことが好き
ってわかったけど
男同士なのに
気持ち悪いって
言われたら
立ち直れないもん
ずっと秘密にする
みやへのこの想いは
ピコピコ
みやのゲーム機の
音がする
…ドキドキするっ
みやが隣にいるって
だけで緊張してきた
「…宇野さーん?おーい」
「っ、な、なに?」
「さっきから呼んでんのに宇野さんに無視されたー」
え、呼ばれてたの?
全然聞こえなかった…
「ぇう、ごめんな」
「…まあ、別にたいした用はないけどさ。呼んでみただけだしっ」
「なんだよそれー」
「んふふ、いいじゃん」
「おいらちょっと焦ったんだからな!」
「ふふ、それはすいませんねぇ」
「お前、ばかにしたなー」
くだんねーな
でもこの空間が
楽しくて心地いい
「―そろそろ収録しまーす」
スタッフさんが呼びにきた
「じゃ、行きますか」
みやに手を差し延べられた
ときどき手を繋いで
スタジオいくとき
あるけど
今は手汗かきそうだ
ぎゅ
いつも見る、手を
握ったときの
みやの嬉しそうな顔
…期待しちゃうじゃんか
「え、………」
スタジオに行く途中
スタッフさんと
すれ違った
「宇野さん、俺らまた勘違いされたね、んふふ」
「…………、ふふ」
あんまうまく笑えない
…恥ずかしいもん
スッ
違うスタッフさんが
きて、おいらは
無意識に手を離してた
「……宇野さん?」
「、ごめんっ」
「え…、」
そしてひたすら走ったんだ
(慌てて離した手)
傷ついた顔、忘れられない)
.
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