開魔聖戦 ～開の章～

～憩いのひととき～

俺は瞬時にサラマンダーの名を呼び、軽く目を閉じて魔力を練る。

「くたばれブタゴリラ！」

身体から放出した魔力を球体にしてサラマンダーの炎を纏わせ、ブタゴリラへと放った。

予想に反して反応の良かったブタゴリラは慌てて振り返り、逃げていく。

しかし、念を込めた炎はブタゴリラを追跡し、見事命中。

こんがり焼き上がって倒れたブタゴリラ。

「女の子をいじめる奴は、我が輩が許さないナリ！　さぁ、行くナリよキテレツ」

「キテレツって誰だよ！」

「天才発明家だよ、さぁ帰るぞ」

ウィンのツッコミに軽く対応し、思わぬ時間をかけた分、師匠の宿屋へと急ぐことにした。