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「いやぁ、あなたの心にズームインしますた」
そう言いおっさんが「ずーむいんっ!!」っと、俺を指差す。
「ちょ、やめて、私の中に土足で入ってこないで」
人の心を読むなんて……へんたi じゃなくて、まるで神様みたいじゃないか。
「いや、神様だってマジで。それと変態とか言わないで」
傷ついちゃうとか言って身体をクネらせるへんた…変態。
キモすぎる。
てか、
「1度ならず2度までも!? ま、まさか……本当に神様なのかッ!?」
だとしたら……まさか……いや、そんなはずが……ッ!!
「……ふっ、ばれちゃしょうがない……。そうだ、私が神だ(どや顔」
な、なんだってー!?!?
「はいはいワロスワロス」
んな神様な訳ないだろ、どっからどう見てもレイヤー……いや、それを言ってしまうとレイヤーの方々に失礼だ……そうだな、コスプレ親父でいいや。
ていうか俺的に神様はおっさんより女神様がいいから個人的に好かん。
「ちょ、いい加減信じろよ……しょうがない、この技を使うしかないか…」
そう言ってさながら天津飯のごとく額に手をかざす自称神。
い、いったい何が始まるんですっ!?
俺の心は
ざわ…ざわ…
ざわ…ざわ とこれから起こる事象に対し、ざわめいている。
「くらいやがれっ!! 超必殺!! 神の威厳アターック!!」
その叫びと共に眩い(まばゆい)光が俺を貫く──ッ!!
………
……
…
って、あれ?
「え、光るだけ?」
「おういえ」
俺が確認を取ると自称神が満足げにサムズアップした。
だめだコイツ。
「無駄すぎる、なにが無駄かって存在が無駄とかそんなチャチなレベルじゃねぇくらい無駄すぎる」
俺がそんな風におっさんに対して冷ややかな感想を告げると、ひどく傷ついたような顔をした。
そんな顔をして同情が得られるのは幼女と美少女だけ、というかむしろそそる。
さて、正直なところそんなのはどうでもいい。
問題なのは本当にコイツが神様なのか、もしそうだとしたら何故俺はここにいるのか、ということだ。
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