The guardian-knight of red-

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「あぁもうこんな時間だ!学校に遅れてしまう!」 わざとらしくカナリアは叫んだ。 「早く行かなければ!アスール、キリア!行くぞ!」 「あぁ。」 「ハイハイ、急ぐと転ぶよ~?」 アスールとキリアも席を立ち、食堂を出る。 「「では行ってきます、父上。」」 「行って参ります、国王様。」 「うむ!行って来い!」 国王は手を振って三人を送り出した。 食堂に残った国王は扉が閉まると同時に呟いた。 「身分など・・・・・・気にする必要は無いのだ、アスール。」 ひどく悲しそうな顔をし、国王はまるで空を見るかのように、天井を見上げた。 ******************* 城から学校へは近いので三人が歩いて通っていると、カナリアがブツブツ言いながら歩いていた。 (まったく!何なのだ父上は!アスール本人がいる前であんな話を・・・・・・) 「カナ、何か言ったか?」 「ひゃっ!いいいいいや何でもない!」 ブンブン首を振りながら否定する。 「そうか?ならいいんだが。」 (ふぅ。まさか声に出ていたとは。) カナリアが安心していると、後ろからキリアが話しかけた。 「グズグズしてたら他の女にアスール取られちゃうよ~?」 「うわぁ!う、後ろから音も無く話しかけるな!」 「ハハハ、ごめんごめん。でも僕の言った通りにならない内に覚悟決めた方がいいよ?」 珍しくキリアが真顔になって言う。 「そんな事にはさせない、絶対にな。」 カナリアも真剣になって言う。 「そう、ならいいんだ。・・・・・・さぁ学校行こう!お~いアスール、行くよ~!」 「わかった。」 アスールが二人に追いつくと、三人で並んで歩いた。 (覚悟、しておかないと。) カナリアは決意を新たに気を引き締めるのだった。
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