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「じゃあ、そろそろ風邪ひいてもいけないし。帰ろうかな。」
「うん。……今度は俺ん家か、寒くない所でまたゆっくり会おう。
帰り気をつけてね。」
俊祐の『今度は』という言葉が、やっぱり何回聞いても、私は嬉しくて仕方ない。
「うん、また連絡するね。ばいばい。」
「うん、またね。ばいばい。」
俊祐の姿が見えなくなるまで、私はその背中を、ずっと見つめた。
そして、その姿が見えなくなった瞬間。
私は寒さに耐え切れず、自宅に向かって全速力で走って帰った。
だから、自宅に着いた頃には、身体はすっかり温まっていた。
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