Paragraph Ⅰ

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海思わせるような青く広い湖。青さは限りない深さ物語り、水はどこまでも透き通る。反面、その美しさはどこか怪しく魔的な魅力を秘めていた。 水面は相変わらず穏やかで、青い湖底も静けさを保っている。 しかし、そこは夜のように暗く陽の光が届かないせいか魚一匹、姿を見ることはない。藻さえも生えない湖底は、闇に支配されていた。 その中、うっすらと何かが見える。 目をこらしてやっと建物だとわかるそれは、どうやら古い城のようだ。
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