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朝のホームルームの時間
先生がせかせかとプリントを
最前列に配り始めた。
「えー。今、部活登録用紙を配りました。そこに入部したい部活名を書いてください。
それぞれ部活によっては、入部人数が決まっている部活もあるので、入部人数を越えてしまった部活は、抽選があるのでよく考えて書いてね
結果は放課後に下駄箱前の掲示板に張られるから、確実で見ること!
わかりましたか?」
先生が話し終えると
ちらほらと はあい
気の抜けた返事が
聞こえてきた。
そして、登録用紙に向かって
いる者もいれば
後ろや横をむき、友達と
相談している者もいた。
咲希はもちろん
一人でもくもくと
登録用紙に記入していた。
朝からまだ私は
咲希とは一度も口をきいてない。
昨日の夜、咲希とのことを
ずっと考えてて寝不足で
学校に遅刻ギリギリで来た
というのもあるが………
席が前後なのに
咲希は特に私に話しかけてこないし
私も後ろをむいて話しかける
こともなかった。
私たちの間にはなんとなく
気まずい雰囲気が流れていた。
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