始まり。

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肌寒い空気の中、一人の青年が大きなリュックを持ち、バスから降り立った。 「・・・ふーっ」 溜め息一つつき、 自分の愛車・・・自転車に 歩を進める。 そして、見ると何故か げんなりとしている。 理由は 『らき○たのガチャポンがしゅご○ャラに追いやられ、消えていたから』らしい。 「畜生・・・俺の夢とバス代返せ・・・orz」 此処はとある北の田舎町。 近くの大きい街までは軽く数十kmはある。 「往復したら懐が痛いな・・・」 月小遣いと決めている分の 三分の二は吹き飛ぶ。 これはだいぶ痛い。 「まあ、本(同人誌)入手出来たし取りあえずおkだな」 青年のリュックの中は戦利品などでいっぱい。 駐輪場に止めてあった自転車にまたがり、4、5km先の自宅を目指す。 「~♪」 鼻歌でネイティブフェイス なんかを歌っている。 「・・・?」 ふと、違和感を感じる。 [何かに見られている・・・?] 後ろを振り向いたが勿論何もいない。 [気のせいか?] ガクンッ! 体が揺れる。 「うぉっ、石かなんか踏んだかぁっ?!」 無重力の様であってとてつもなく重い、そんな矛盾した感覚。 そう感じた瞬間。 青年の体は宙にあった。 「ひょええええええ!?」
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