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「なんだ、エトック。どこへ行ってたんだ……こちらの方は……」
と言いかけて眼を見開いた。
「女の子?」
オレが男の格好をしていたので、遠目ではわからなかったらしい。
「ああ、一応ね」
嫌々肯定したが、エトックの父さんは口を開けたまま、オレの顔をしばらく見つめていた。
「ど、どうかしました?」
「あ、これはスマン。いやぁ、あんたみたいな別嬪さん、見たことがなくてねぇ」
純朴そうなお父さんは感慨深げに言った。
そんな風に純粋に褒められると、何だか照れる。
男の時は、可愛いと言われるとムキになって反論したが、今はそんなに嫌な感じはしない。
どういう心境の変化だろう。
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