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「オレ、リデルって言います。白銀の騎士ルーウィックの知り合いの者です。何かお困りのことがあるって、エトック君から聞きましたので、不躾ながら参りました」 エトックの父さんは驚いた顔で、オレとエトックの顔を交互に見比べた。 「その話なら、もう済んだことで……せっかくおいでくださったのに申し訳ないことです」 「え、父さん!」 「お前は黙ってなさい。そういう訳で話すことは何もありませんです」 「でもイエナさんは、まだ見つかっていないのでしょう?」 オレはおじさんの眼をじっと見つめた。 一瞬、エトックに咎めるような視線を送ったが、オレに見つめられておじさんは眼を伏せた。 そして、少し赤くなった。
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