メールもいいけど、手紙がいいね

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そこで初めて伯爵が反応した。 ベリドット伯爵は細面の整った顔立ちの落ち着いた感じの男性で、50歳代ぐらいの年齢に見えた。 どことなくレオンに似ている。 「将軍の弁とは思われぬ失言ですな。私は一介の伯爵に過ぎぬ者。どうして、公子様のご災難に益があると申すのか、はなはだ疑問ですな」 冷ややかな目線で、将軍を牽制した。 それに対し、マカニル子爵が侍従長に質問した。 「侍従長、噂に聞いたのですが、エクシーヌ公女の婿候補の筆頭にベリドット伯爵様のご子息の名があがっていると耳にしました。本当のところはどうなのでしょう?」 「失礼な質問は止したまえ、マカニル子爵」 ベリドット伯がやんわりと質問を遮る。 「……この場だけの情報とし、他では話さぬという前提であるなら……」 侍従長が確認するように場の面々を見渡した。 「侍従長!」 一同が頷き、伯爵だけが声を荒げる。
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