始まり

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要達が去っていった後 男性と恋は橋の下に残された 男性は恋を見て一言 「うぜぇ」 恋は予想外の台詞に驚いた 恋が予想していた言葉とはまったく逆の台詞だったのだ 「お前さ…さっき母親の事悪く言われたのに何にもしなかったよな」 「え…だって…」 男性は眉間に皺を寄せで少々いらついてるらしく 「俺は【だって】って言葉は嫌いなんだよ!!俺はな…何でやり返さなかったかって聞いてんだ…悔しくねぇのか?」 恋は涙目になりながらも答える 「俺だって…やり返したかったですよ…悔しかったですよ…でも俺…勇気ないから…力がないから」 恋の目から一粒二粒と涙が溢れた 男性はそれを見て 一度目を瞑り何か考えて 「じゃぁ…ちょっとついてこい」 男性は恋の手をとり 立ち上がらせて走り出す 恋は何が何だかわからずに男性に引っ張られたままついていく 男性に連れて行かれて着いた場所は、昨日、恋が覗いたボクシングジムだった 恋は昨日の事を思い出した 「あぁ!!」 「どうした?」 「貴方…昨日ここでサンドバックを殴って凄い揺らしてた人!!」 男性はにこっと笑った 「ん?…フッ…見てたのか…俺の名前は【神楽坂 神】(かぐらざか しん)だ…ほら入るぞ」 神と恋はボクシングジムの中に入り サンドバックの前に立つ 「何をするんですか?」 「そのサンドバックをさっきの坊主達だと思っておもいっきり殴れ…」 「え…えと…こうですか」 恋はサンドバックの中心を軽く叩いた それを見て神はため息をつきながら 「はぁ…いいかパンチってのはな」 神はストレートのうちかたを教える 「いいか…まずは右足を前に出して力強く地面を踏む…次に後ろの左足で地を強く蹴る…それと同時に腰を回転させ右ストレートをうつ…これを流れるようにやると」 神はサンドバックの前に立ち 右ストレートをうつ するとサンドバックが飛ぶように後ろに下がる サンドバックを殴った時に凄い音がなった 「ほれ…やってみろ」次は恋がサンドバック前に立つ そして教わった事をぶつぶつと呟きながら 右ストレートをうつ すると驚く事に神が放ったストレートより音をたてサンドバックが揺れる それを見ていたボクシングジムに通っている皆が【おぉ】と歓声をあげた
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