夢と悪夢と現実と

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僕は差し出されたその手をとった。 暖かな日の光りが差し込む穏やかな昼下がり、庭園では二人の少年が剣の稽古に励んでいる。片方は軍服を身に纏った少年、彼よりは小柄な少年威勢の良いの太刀を浴びながら何ともないといった様子で受け流す。周囲に他の者も居らず、軍服の少年が時折小声で指導していることからどうやら稽古に励んでいるのは少年一人で、軍服の少年は先生のようだ。 あぁ、上手いですよ そうそう、その調子です"殿下" 軍服の少年は息ひとつ乱さず微笑する。 殿下、と呼ばれた少年は息を切らせ座り込んだ。 …、そろそろ終わりにしよう 軍服の少年、ウェスペルはでは、仕方ありませんね。と、そう呟いて剣をおさめる。 そこで収集がかかり、ウェスペルは礼をし軍部へとむかっていった。 残ったのは、殿下と呼ばれた少年。
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