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 暗い部屋の中で何かがうごめく。ばり、ぼり、となにがしかを貪るそれは、来訪者の気配に顔を上げた。その拍子に骨が落ちて高い音を鳴らす。 「深紅(みく)」  肩で息をする、露出の多い男性の言葉に、深紅と呼ばれた少女は血塗れの顔を傾げた。 「今殺してやる」  彼の手から伸びる赤い光の爪の意味を最期まで理解出来ないまま。 ----------  そしてまた夜が始まる。
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