一章、空から落ちてきた少女

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「あれ? もしかして矢崎君怖いのダメ?」 その時、俺はある一人の少女に話し掛けられた。 長い黒髪に小柄な体格の少女。彼女の名前は霧原ミリア(キリハラミリア)。外国人ではない。 彼女もこの花火大会(というには規模が小さいが)に参加していたメンバーの内の一人であった。 「え……、いやだなー、怖いなんて一言も言ってませんよ? でも、俺これから……」 精一杯の作り笑顔でこれに答える。顔には大量の汗を浮かべながら。ところで、俺なんで敬語? 「それなら、矢崎君は参加決定だね!」 なんでだ!? しかも『でも』から先を丸々無視された。
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