17歳、冬。後編

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「ごめん、絵美里。今日…、怒ってるよね」 「怒ってない」 即答だった。 だけど、 顔は怒ってる。 「怒るのも仕方ないよ。本当、俺が全部悪いし…」 「怒ってないって言ってるでしょ!」 めずらしく絵美里が、 大きな声を上げた。 おばさんたちが 起きるんじゃないかってくらいに。 顔も真っ赤になってる。 そんなに怒ってるのか。 正直に言ってくれていいのに。 「…怒ってるじゃん」 「怒ってない、呆れたの!」 呆れた、か。 怒ってた方がまだよかったかもしれない。
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