17歳、冬。後編

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そんなの迷わず答えられる。 絵美里以外に 好きになったやつなんか いままでひとりもいないのに。 だけど、 答えていいのかわからない。 「…好きじゃないの?」 「!」 泣き顔を見てると、 好きじゃないなんて… 言えるはずがなかった。 すぐに絵美里を抱きしめた。 「ごめん、絵美里。好きだから」 「……」 絵美里は泣きやまない。 なんで俺は、 絵美里を泣かせたくなんかないのに いつも 泣かせるようなことをしてしまうんだろう。 俺は、 俺自身が嫌いだ。
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