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「俺さ…―」
生徒会長が、窓の外に吹く冬の風を見つめながら呟いた。
あたしは、手元にあるファイルから視線を上げる。
「肉まん食いたいんだよね?」
「じゃ、生徒会始めま~す」
「スルーしましたね…思いっきり…」
大洋君がツッコミを入れたのを無視して、ニコリと微笑んだ。
黒崎先輩はいつもの事だとはにかむと、隣に座る冷めた目で見る新居見さんの肩に手を伸ばして振り払われる。
これも、いつもの事。
あの日…―
前生徒会長の瀬名さんと会計の園田さんが抜けてから藤森先輩は、新しい生徒会長になった。
「ヒロトが帰るまでの代理だからな」
そう強く念押しして、仕方なく。あたしも黒崎先輩も従うつもりで何も言えなかった。
人が足りないと何かと不便と新人をハンティングし大洋君と新居見さんが加入。
そして、奇 生徒会は幕を開けた。
二人を待ちながら…―
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