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だが、今なら思いだせる。
自分は何故戦って来たのか
何故、勝ちたいと思うのか
嬉しかったのだ。
自分の力が妹を護る意味を持ったことが
ただ妬まれる対象でしかなかった力が役立ったことが
そんな自分にとって大切なことすらも忘れていた。
それを気づかせたのは二人の男だ。
ユーリのことを間違っていると指摘し、自分の身を犠牲にしても大事なものを護った男
魔力が無いことなんて気にも留めず、友人の思いに応える為に必死で戦う男
こいつらは『強い』
全てを思い出し、全てを受け入れた上で――
今、戦っている男に勝ちたい
妹が自慢できる『強い』兄でいる為に
今までの間違った『強さ』を捨て去り、本当の『強さ』を手に入れる為に――
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