62人が本棚に入れています
本棚に追加
コンッコンッ
二度運転席側のガラスを叩くとゆっくりと窓が開く。
運転席から ほんの一瞬だけ笑顔の夫が見えた。
私が腰を屈め 視線を夫に合わせた瞬間 その笑顔は消え失せた
ありったけの笑顔で 私は夫に挨拶をした
「はじめまして」
途端に血の気が失せたような顔になり、慌てふためく夫。
「な!なんでお前がいるんだ!」
「なんでって…あなたと此処で会う約束したからじゃない」
「約束って…お前…騙したのか?」
「いやだわ…騙しただなんて人聞きの悪い。」
私は笑顔のまま助手席に乗り込んだ。
「さぁ、帰りましょうか。それともこのままデートする?」
「いや…とりあえず帰ろう…」
GAMEOVER
最初のコメントを投稿しよう!