2章 魔法少女?

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 こんなの人に見られたら恥ずかしくて街を歩くこともできなくなるだろう。実際に幼馴染みに見られているわけだが。  人には言えない秘密くらいあるものだ。それを深く詮索するのはよくないと当一は心の中で悟った。  当一はゆっくりその場から立ち去ろうとした。この事は心の引き出しにしまっておこうと決意して。 「Fシステム起動。ここより半径100mにフィールド展開」 「ぶふっ!」  聞こえた言葉につい吹き出してしまった。幼馴染みがあんな真剣に呪文みたいなの唱えたからつい笑ってしまった。 「だっ誰!?」 (ヤバい気づかれた)  ここで素直に出て行っていいものなのか迷ってしまうところだったが、混乱していた当一はゆっくりと加奈の前に出ていった。 「よっよう。元気か?」  意味わからない挨拶をかわしハハハと笑って見せた。  頭ん中が整理できてないのはわかるがこの挨拶は意味不明だ。  そして一瞬の沈黙。 (うわぁ~気まずい。気まずすぎる。いっそのこと逃げ出したい) 「とっ当一!? なななんでこんなとこにいんのよ! はっ! さてはつけてきたわね」  見事に的中。  勘が鋭い幼馴染みについ言い訳してみせる。 「いやぁたまたま通りかかったんだよなぁハハハ…」  嘘丸出しの返答。笑って誤魔化してみたが加奈の目は本気だった。 「嘘つくな。つけてきたでしょ」 「はい…つけてきました。ごめんなさい…」  即答…  その時の加奈の目は本当におっかない。つい当一は半泣きでびくついてしまった。 (俺はこれからどうなるのだろうか。きっとあの斧で殺られるんだろぉな。幼馴染みの秘密を見てしまった罪で…) 「こっこれはね違うのよ…」 「絶対に誰にも言わないから命だけは!」 「ちっちょっと話ききなさ…」 「もう後をつけるなんてしませんから!」  全く話なんて聞いちゃいなかった。  必死だった。もう周りも見えないただ手を合わせて謝り続けた。 「じゃあまた!」  逃げるように現場から立ち去った。もう全力で逃げた。  加奈が何か言っていたが耳に入らなかった。 「ちょっ、まっ、えぇー!」  顔は見えなかったが相当焦っていただろう。  舌がまわってなかった。  全力で逃亡した結果、当一はなんとか家の前までたどり着くことができた。  帰りの道のりなんて覚えちゃいない。全力で走ったせいで息が上がってしまっている。 「だぁぁ! しんどっ!」
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