すきなひと…side箆花

10/11
前へ
/118ページ
次へ
「あ、あの!!」 ビクッ 九条くんと話して ドキドキしていたそばから 声をかけられたので 心臓が飛び出しそうになった。 「ん?なにー?」 振り返ると同じクラスの 野田くんが立っていた。 「ちょっと…いい、かな?」 「うん?」 そう言われて呼び出されたのは 人気のない廊下。 「…?」 「あ、あの!俺…ずっと前から桜木さんのこと好きでした! よかったら… 付き合って下さいっ!!」 …これって告白、だよね? 別に野田くんは 嫌いじゃないけど… でも… 「…ごめんなさい。 あ、野田くんのことは全然嫌いじゃないよ? でも、私好きな人がいて… だから、ごめんね…?」 私の言葉を聞いた野田くんは なぜか顔を赤らめながら 「あ、気にしないで… 聞いてくれてありがとう!」 と言って帰っていった。
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

492人が本棚に入れています
本棚に追加