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「こちら、滝川幸寛(タキガワユキヒロ)くん。ユキって呼んであげてね。」
高校最後の3月。
私はもうすぐ大学生。
風が心地よく吹きとても気持ちが良いあの日。
彼との初めての会話。
同じ自動車学校へ通ってる友達が彼を紹介してくれた。
彼は背が175cm位あり、一重瞼で髭が似合い、耳に沢山のピアス。
唇、舌にも。
服も全体的に暗い色でまとめているが、所々に差し色でピンクを入れるなど
雑誌に載りそうな位お洒落。
ちょっとこの人カッコイイ…
そう思っていたら…
「ユキと仲良くしてねん♪」
私が勝手にイメージしたのと全く違った彼の喋り方。
ペンギンのようなちょこちょこした歩き方で近寄って来て、語尾にハートマークが付いてそうな喋り方をされて、私はビックリした。
あ…
そういう感じの人なんだ…
こういう人の事を何っていうんだっけ?
ゲイじゃなくて
…おネェ?
子供の様に笑う彼を見るとこっちまで笑顔になってしまう程、彼の笑顔はキュートだ。
…何だか可愛い人だな。
これがユキの最初の印象。
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