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チャンスだ・・・
今ここで沢山話しとかないときっと後悔する・・・
「あっ、あのね、私、ユキともっと喋りたいと思ってたし、今度景子とかと皆で遊びたいとも思ってたんだけど…」
うわっ…
何が言いたいのか自分でも分からなくなってきた…
「うん!もっと仲良くなろうね!」
変な事をぺらぺら焦って1人で喋ってる私に、ユキは笑顔を向けた。
その笑顔がなんだかくすぐったい。
ユキは私の腕と景子の腕に手を回し、いわゆる『両手に花』状態にし、3人の体を近付けた。
「温かいね!」
確かに温かいけど
3人で密着し過ぎなんじゃないかな…
友達にでも見られたらちょっと恥ずかしいよ。
不思議な人だな。ユキって。
春風に吹かれ、ユキの柔らかい香水の香りと、骨張った横顔にドキッとした。
たまに見せる男っぽい表情にドキドキしてしまう。
意識したくないのに組んでる腕がどんどん恥ずかしく感じる。
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