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「…なんで…?」
こんなに探したのに、隠れる場所を見つけられない。
真っ直ぐに続くのは広い道路。
普通何かしら死角が出来るようなものだけど…。
というより…道路が地平線のように続いてるのか…?
…とりあえず早くしなくちゃ!負けたくないし!
「あ…あったぁ!」
やっと見つけたのは、何だか箱…のようなもの。
他にも同じようなものがいくつかある。
結構子供達から離れている場所、だけど、
「直ぐ、見つかっちゃうかな…。」
とりあえずあの歌が終わるのを待つか。
「ユーイ姉ちゃんもーいいかぁい?」
「もぉいいよ!!」
私は大声で叫んだ。…聞こえたかな…?
「キャハハ。じゃ見つけちゃいまーす!」
「僕が一番最初に見つけてあげるね!」
「ぇ~私だよ~!」
子供達が口々に叫んでいる。
…なぜだろう。
これはただのかくれんぼ。
楽しい遊び。な、はずなのに。
…すごく怖いのは。楽しく思えないのは。何故?
意味の分からない恐怖に私の体はガタガタ震えだした。
子供達の笑い声が怖い。
なんで?なんで?―
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