第二章

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「まあまあ、伊藤さんの言うこともわかるよ。ゴメンね、勝手にこんな話して」 新井さんが、気を取り直したように、明るい声で話してきた。 そう言われると、こっちも申し訳なくなる。 「いいの。私こそ、ごめんなさい、勝手なこと言って」 「でもね!伊藤さんも全く無関係じゃないと思ったから話したんだ」 新井さんが、私の謝罪に被るように話を続ける。 「関係?私に?まさか……」 「倉田にさ、ちょっと言っといてほしいんだよね。いいかげんにしなってさ」 やっぱりね……と言うべきだろうか。 「いやよ。私、関係ないもの」 「そういわないでさ。女子で倉田がマトモに話すの伊藤さんだけじゃん。ね、お願い」
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