第一章

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  「あーあ。制服びちょびちょ…」 今だって、化粧直しにトイレにやって来たら、加奈子にいきなり水をぶっかけられた訳だ。 化粧を直していただけで、調子にのるなと言われては、真美自身怒る気にもならないくらい呆れる。 お金持ちの真面目お嬢様には、日頃からよほどストレスが溜まっているらしい。 「ったく…。着替え持ってないしなぁ。 今日はもうサボっちゃおうかなー。」 制服が濡れたまま、授業を受けるわけにもいかないので、真美はある程度ハンカチで水を拭き取ると、帰る用意をすべく教室に向かった。  
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