飛躍せよ

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 おいらが、留学を決意した24の頃、すべてから逃れたい、そして、すべてから何か自分を見つけだしたいというコンプレックスから自分探しの旅に出るに至った。   まわりは、24という年で結婚は? 仕事はどうするんね? と、いろいろ聞かれ、じぃちゃんだけが味方だった。チャイナを選んだのは、やっぱり中学の時に読んだ三國志の影響だ。  自分が本でしか読んでない世界をちょっとだけかいつまんでみる。こんな心地よさは、今までにない。  チャイナ、スケールの大きさはずばぬけていた。  雇用しなきゃいけない人数は、10億だなんて。   当然、無理やり創ったような仕事も多い。   トイレの管理人や、身長体重計測屋ならかわいいほうで、テレビの世界で、効果音なんか機械なんぞにせずに、たぶんどこかのええとこの音楽学校出の者に弾かせたりしている。   チャイナを目の当たりにして、雇用においていろんなところで雇用想像をしていて、逆に効率の悪さが露呈しまくっていることにずぶの素人であるおいらですら、その爆発人口が抱える限界が垣間見えたのであった。
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