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焼き芋屋
京都にいた時のことです。
冬の寒さ厳しい1月の折焼き芋カーを借りて焼き芋を売るバイトをしました。 用意しなければならない道具は、量り、オガライト1日当時のガソリン価格1リットル90円で約2千円、車のリース代1日費用は 約8千円として、合計費用壱万はかかりました。
焼き芋一箱、3500円で購入して9000円ほどで売れるとする。 (なぜ、ほどかというと長時間蒸していくと水分が抜けて、その分重量が軽くなり、一箱当たりの売り上げも落ちるからです。)
二箱で1万1千円だから1日に13時間、頑張って売ってもせいぜい3箱で六千の利益にしかならず、時給六百円という結果だった。 しかし、自分にとってプラスになったことは、いろんな人に出会って、いろんな場所に行けたこと。
プラマイ0の地点が計算できたこと。
曜日、気温、場所によって売り上げに差があり、多い時は飛ぶように売れたこと。焼き芋の甘い芳しい薫りの絶妙な焼き加減がわかった時、自分で作って、自分で考えて売るという、自営業みたいなやり方が性に合っているのかと気付かされたのにはなによりも良かったものです。
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