《第二章》再び廻りだした運命

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綾はかすり傷一つないことより、何事もなかったように振る舞う天使に驚いていたが、今はあの化け物から逃げるのが先決だと思ったので天使の後を追いかけた。 「天使、どこに行くの?」 校門を抜けて街を走りながら綾が聞いてくる。 「取りあえず、あいつも追って来ないようだし、さっきから誰かに見張られてる気がするから、どこか店の中に入ろう。」 「でも大丈夫かしら?見張ってるのがもしあいつの仲間だったら...。」 綾はいつになく不安そう青ざめてに言う。 無理もない、あんな得体の知れない化け物に狙われたのは他でもない自分なのだから。 「さすがに人の多い通りの店じゃ、周りの一般市民を巻き込んで戦争を始める気でもない限り簡単に手は出せないよ。」 私の意見に綾は素直に頷き、取りあえず私達はできるだけ人通りの多い場所にある喫茶店に入った。
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