彼女との出会い

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『女性に優しくできないのは人間のクズだっ!そんなヤツは俺が叩き殺してやる!』 玄関を開いて寝室へと向かいながらオレは、父がよく言っていた言葉を思い出す。 そんな父はオレが15の時に三人と同時に不倫した挙げ句、最終的にオレに半殺しにされ、泣きながら離婚していったワケなんだが。 人間のクズが言っていた言葉だが、オレはこの言葉が好きだった。 言葉に罪は無いもんね? 別に自分の女好きを正当化してるワケじゃないよ? とにかく、今は亡き父の言葉を振り返りながらオレは彼女を自分のベッドに横たえた。 ちなみに元・親父は別に死んではいない。 ここに来て彼女を観察する。 …いい乳だ、いや違う違う! 思ってたよりケガは酷くないみたいだな、やっぱり。 「でも、後でシーツ変えなきゃな…」 そう、そのまま横たえたんで既にシーツには若干の血が滲んでいた。 でもケガ人を床になんか寝かせちゃダメだよね? オレ間違ってないよね? ちょっと涙目になりながら彼女を見ていると、少し様子がおかしい。 確かに寝てはいるのだが何かモゾモゾしている。 「…お?」 そのまましばらく見ていたが、どうやら下の鎧がジャマで寝返りがうてない様だ。 「これか」 納得はしたんだけど、これ、どうしたもんかな。 脱がせちゃっていいのかな。 何か犯罪くさい匂いがプンプンするんだけど…。 だが寝返りのうてない彼女は少し苦しそうに呻いている。 「むー、仕方ない」 と自分を納得させて彼女の鎧に手をかける。 …これ、どうやって外すんだ。 そう、外せない。 こう、パカっと外せるような構造を期待したがどうやら違うらしい。 「いかん、どうしよう」 何かもう、浅いとは言え傷だらけの女子中学生(半裸)の衣服に手をかけて唸ってオロオロしているオレ。 というかなりシュールな絵ヅラが展開されている。 だってしょうがなくない? 鎧なんて着た事も脱がせた事も無いよ? オレ現代っ子(30歳)よ?
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