彼女との出会い

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このままじゃラチがあかない。 決心したオレは決意表明のためわざわざ口に出す。 「もう、スポっといかせていただきます!」 無論、彼女を起こさない程度に。 そして寝ている彼女の鎧を、ゆっくりと、じっくりと下ろしていく。 まるで夜ばいをかける様に慎重に、決して起こさない様に。 そして、15分の格闘の末、無事脱衣に成功した。 こんなに緊張したのは中山競馬場で一日に3レースも万馬券を的中させた時の周囲のオッサンの視線以来だ。 …どうでもいい事だが。 ん…?何か鎧に…。 よく見ると脱がせた鎧に何かぶら下がっている。 「これは…まさか…」 彼女を見ると、かなりあられもない姿になっていた。 そう、うっかりスカート?まで一緒に下げていた。 何?確信犯? ああそうさっ! こうなる事は予想してたさっ! でも仕方ないだろ!? あのまま鎧だけ外すなんて痴漢スキル持ってないもんっ! 「……はぁ…」 少し自己嫌悪に陥りながら彼女を見る。 柔らかいベッドに横になって少し落ち着いたのか今は規則的な寝息をたてていた。 うーん、これからどうしよう。 話を聞きたいけど、別に寝てる女の子起こしてまでする事じゃないしなぁ。 少し思案しながら寝室を離れる。 とりあえず、体でも拭いてあげるか。 別に下心なんか無いんだからねっ!? ツンデレちっくに自問自答しながら浴室へ。 さすがに水は冷たいかと思い人肌程度のお湯を風呂桶に入れる。 それとは別の風呂桶に今度は冷水を入れる。 そしてタオルを2枚持って寝室に戻る。 彼女はちゃんと眠っている様だ。 オレは最初にお湯にタオルを浸すと軽く絞る。 そして彼女を起こさない程度に優しく体を拭いていく。 「ぁぅんっ…」 なまめかしい声が彼女から漏れるが、自分の中のオオカミさんを必死に抑えつけて作業続行。 さすがにケガ人相手にオオカミさんになれるほどオレはゲスじゃないよ? まぁ、ちょっと乳房的な、乳首的な部分を拭く時は危険だったんだが…。 とりあえず体を拭きながらケガの具合を確認したが、やはりケガ自体は数が多いが深刻ではなさそうだ。 しばらく寝かせておけば大丈夫だろうと判断したオレは、綺麗になった彼女に布団をかぶせ、最後に冷水に浸したタオルをきつく絞り彼女の額へ。 一瞬ビクっとなったが再びすやすやと寝息をたてた彼女を見ながら、オレも眠気を感じていた。
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