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運転手は驚きながらも金を受け取り、その後は何もしゃべらんかった。
俺は顔を少し上げ、よっきゅんの顔を見上げた。男前な顔が心配げに俺を見つめてる。
「よっきゅん、ごめん…」
「気にせんでええよ。
あと、10分ほどで着くからな」
よっきゅんは俺が落ち着くように
わざとゆっくりした声で話しかける。
優しい配慮に気が緩んだ瞬間、
『最近の菅ちゃん、変やわ』
どくんっ、
うーじが放った言葉が
再び蘇ってきた。
『おもしろくないやろ?
相方だけが全国ネットの仕事しとったら』
どくんっ、どくんっ、
『俺は菅ちゃんの方が大事やし』
うーじ…
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