ー依頼ー

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その目は鏡の様な光沢を放ち その眼は夜の海の様に暗い 6対に並ぶ計12の眼に見つめられ、 そしてその蝕椀は目の無い竜のようであり 吸盤の代わりに鍵爪が生えている。 「ある者は言う奴は 「断罪者」、 「海の悪魔」、 「執行者」… 人では立ち向かえなく 奴に会えば死を覚悟せよ。」 そのようなモノに見つめられて 平然として居られる者はいない。 海も平然とは出来ないが、 何人でも店に来たからにはお客様 それは、変わらない それが招かざる客で、遇ったとしても 普段の態度で身分も関係なく対応する。 それが、店を構える者の勤めである。 海「大いなる海の眷属の中で、 {執行者}として名高い{クラーケン}一族の方と お見受けいたします。 私はあちらの船の船長 幸野 海 と申すものです。 本日は度の様な用向きで御腰頂いたのでしょうか?」 そういうと優雅に腰を曲げ 口元に微笑を伴い挨拶を送る。
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