ー始まりー

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鰤の御造りに鯛の味噌汁、山菜の和え物に御飯、大根の酢の物 海「お待たせしました」 老人「随分と豪勢じゃな」 そういうと頂きますと食べ始めた。 海「御口に合いましたでしょうか?」 老人「大変満足させて貰いましたその若さでこれだけの物ができるとは苦労なさったでしょう」 海「お客さまが、喜んでくたのであれば、幸いです。料理人は人がその料理で幸福を生み出せる職業ですその時の笑顔が報酬です。」 この若者は心の底から料理人なのだと老人は、思った。 老人「御愛想をお願いします。」 海「有難うございます。1000円になります。」 老人「あれだけの物をそんなに安く!」 海「私はまだまだ未熟です儲けを度外視して入るのです。」 老人「物にはそれ相応の値が付きます。ちゃんとした値段を設けてもらいたい。」 海はこれ以上にお金を取りたいとは思わなかっただから… 海「それではまた来店してください。一人でも多くの人が自分の店に来てくださればそれが報酬ですので…」 老人「…分かった。必ず来店しよう。」 老人が帰ってから 海は店の片付け、今日の仕込みを終え寝た。 朝5時 海は身支度を済ませ競りに行くため車を運転していた。 トンネルを潜る瞬間 地震が発生トンネルが崩れ落ちる 海が乗っている車もろとも… 海「あの老人の約束守れなかったなぁ…。」
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