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俺がいつも借りてる部屋は、2階の一番奥の二人部屋。壁につけてベッドが2つと、奥にクローゼットまがいの物があるシンプルな作りになってる
部屋の入口の辺りが広いのは、頼めばタライにお湯を持って来てくれるからだ
清潔でサービスがよくて、結構安い、この踊る子馬亭は俺の常宿。この部屋も、よっぽど混まない限り俺の為にあけてくれてるし、ここを拠点にするときは部屋を借りっぱなしにできる
俺のベッドに俺とアマンダが腰掛け、サイドテーブルに酒を置く
オランは毛布を床に敷いて地べたに座り、俺達と向かいあった
オランの注文した料理が届くまで、なんとなく手持ち無沙汰に酒を舐める
料理が届けられて、部屋の扉がしまると、アマンダが口を開いた
「……仕事の話し?」
俺は親父に提示された仕事内容を二人に話した
金額の話しになると、オランは軽く口笛を吹いた
「やろうぜ。高いって事は危険なんだろうけど…」
ちらっとアマンダを見る
「俺だけでもいきたいな。マリアーノは牡蛎がうまいらしいし」
……なんでも食い気かよ
「あたしも行くわ」
反対するかと思ったアマンダも乗り気らしい
「マリアーノには有名な占い師がいるの」
言い訳するように俺を見る
占い師は大体が魔導師だ。魔導師はお互いの技術を教えあい、その能力を高めていく
アマンダも行く…なら、俺に異存はないな
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