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枯れた白い砂漠の中を
独り裸足で歩いている
軋む灰の海は
生き物の様に這い廻り
私の足元で
小さく悲鳴をあげた
爛れた空に弾け飛ぶ
朱染めのそれは美しく
どこまでも高く
その腕を広げ
満足そうに勝ち誇った
虚無は否定を続け
何処までも冷淡
溶けきれない不調和は
やがて降り積もり白く残る
華よりも艶麗
寒空よりも凛冽
毒よりも禍々しい
今もまだ終わらずに
延々とそこに揺らめきながら
それは私を蔑み微笑んでいる
それでもなお私は
白と赤と黒の中に埋もれ
寡黙な空を仰いでは
一筋の感情に濡れる
卑しいこの身は
いつか熱に浮かされ
ドロドロに溶けるだろう
そしてきっと
次の誰かの悲鳴となる
憐れむのならば
僅かばかりの慈悲を手に
この身体を抉って欲しい
鼓動する耳鳴りを甚振り
束縛と終止を
鮮やかな色に染めて欲しい
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