958人が本棚に入れています
本棚に追加
10分程待つと妙な緊張感の中、責任者らしい人が現れた。
諸々の書類が配布された後、責任者の話があり早々と解散になってしまった。
配属部署は『営業二課』らしい。
仕事の話等はほとんどなくて、少し気が抜けた。
時計を見るともうすぐ14時だ。時間を意識すると、空腹感がわいてくるから不思議だ。
そんな事を考えていると
「まっすぐ帰るの?」
隣のふわふわした女の子が声を掛けてくれたみたいだ。
「うーん…。お腹空いたねぇ。」
「良かったら一緒に帰らない?お昼ついでに!」
ふんわり笑った顔は間違いなく可愛くて。
「ダメ?」
お伺いを立てる上目使いは小動物のようだ。女のあたしでも顔が赤らんでくる。
「ダメじゃないよ。行こう?」
ごまかすように笑うあたしの袖口を掴んでくる仕種は本っ当、もうっ
(惚れてまうやろーっ)
てなくらい可愛い。
最初のコメントを投稿しよう!