プロローグ

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「セントく~~ん」 少女の声が草原に響く。 「セ~ン~ト~く~ん!」 『な~~に~~?』 遠くで少年の声が聞こえる。少女は声の方へ走る。 「セントく~ん、なにしてるの~?」 『ん?マリアちゃんにとおもって、おはなのかんむりつくったんだ』 「えっ!ありがとー、セントくん!!」 マリアはセントをギュッと抱き締めた。 『ふわぁっ?!///』 「ふわぁってなに、セントくん! あはは! あ、そうだった! セントくんにゆおうとおもってたんだけど………………。 しょーらいはけっこん、しようね!」 『………うん、約束!』 ――それは小さい頃の“約束”。 あれから12年経った今、彼は覚えているのだろうか。 少女は、今、それを言ってしまったコトを凄く後悔していたりする。
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