~オオカミ~

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~オオカミ~

木の間を通り抜けると、村があった。 正確に言うと、前に村があった場所だ。 そこには、家や焚き火の跡。 物干し場所や倉庫があり、人が暮らしていた跡が残ってる。 あと、土には血がついていた。 この匂いは、人間の血だ。 もう、ここは誰もいない。ただの荒れ地となっている…。 リンの胸は、絶望と恐怖ではちきれそうだった。 そう。村は何者かによって滅ぼされたのだ。 滅ぼした人は、親を殺したやつだろう。 それしか考えられない。 こんな酷いくて残酷なことをするなんて!! 目的を失ったリンは村を離れ、魔法使いへの復讐を決めた。 許せない。お父さんが言ってたように、あいつには勝てないかも知れない。 しかし、このまま逃げるなんて出来ない!!
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