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『───拝啓
お父さん、お母さん
僕は卒業する事が出来ず、留年か自主退学か選べと言われました。
高校三年生最後の今日、担任の先生から
「お前、留年な?明日家庭訪問するからな?」
と言われました。
僕はもう生きていく自信がありません。
お父さん。お母さん。
今まで育ててくれて本当にありがとうございました。
さようなら。』
「遺書はこんな所か」
僕は持っていたペンを置き、財布を持って家を出た。
…あ、どうも。
僕は国東です。クニサキ。
今僕がやろうとしている事は、ただの自殺です。
どうして自殺しようとしているのかと言うと。
僕は成績がメチャメチャ悪くて、毎回通信簿が赤くて綺麗だった訳で…卒業が出来ず留年してしまったのだ。
…これを最期の意と言わずして何と言うのか…
家を飛び出て駅へと向かう。
当然、徒歩だ。
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