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「そんなに何度も読んで飽きないの?」
彼女にコルと呼ばれているやや呆れ顔の少女は、例の親友で、本名はミルフィリア=コルセット、代々村長を務めるミルフィリア家の長女である。
「ええ、私はこのお話が大好きだから…」
彼女が読んでいたのはよくある姫と王子様の恋物語だった。
「ふ~ん、私は王子様が来るまで待つのは性に合わないけどなぁ…」
そう言うとコルセットはベットに腰掛けながら背伸びをした。
「ふふ」
「確かに、コルは待つというより王子様のところに自分から行くタイプだものね」
「でも、もう少し女の子らしくしないと王子様にお姫様って気付いてもらえないわよ?」
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