13番目の誕生石を探して

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「よっと。荷物も持ったし、剣もOK。あとはブレスレットをつけて‥‥‥‥あっ、危ねぇ。誕生石忘れるところだったよ。」 おれはアーキテ=フォーストン、みんなはアーストンって呼んでる。 今年で19になる予定だ。つまり、今は18歳。 剣にはちょっと自信がある。 なんたって師匠に勝ったからな。 師匠っていうのはおれの家庭教師兼執事でこの国では20番以内の実力らしい。 実際、向こうに多少のためらいがあったから五分五分ぐらいが本当の実力かも。 「このオパールは大切なものだからな‥‥‥店に行ってペンダントにしてもらおう。そうすれば出掛けても肌身離さず持ち歩ける。」 この世界では、人々は生まれながらにして、手に誕生石を持っている。 母親のお腹から出るときにはすでに手に持っているそうだ。 それは、生まれた月の神がその人を守るために渡しているのだと言われている。 その石を持つことによって、モンスターが近づきにくくなったり、病気にかかりにくくなったりするらしい。 また、この石は結婚のときにも使われる‥‥/// 自分の石を指輪に嵌めて相手にプレゼントするというのが昔からの習慣だ。 石をプレゼントしないまま結婚した場合、月の神の加護を失い、また、異端として国を追われることになる。 これは、どの国でも共通なので、万が一国を終われた場合、モンスターが多く生息している「闇の地」に行かなくてはならないので、生きて帰れることはないだろう。
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