信頼

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初めの二日間は完全に無視。 次の二日間はお互いに飽きはじめ、さらに三日が過ぎればお互いにどうでも良くなって来ていた。 なんで謝らなきゃいけないって思いと、どうやって謝ったら良いのかという思いが交互に押し寄せては時間だけが過ぎている。 謝る事が今まで無かっただけに、アリエルは困惑を隠せずにいた。 「謝るって、大変なんだ。」 一人で過ごしてきた時間が長かったから、こんな事で悩むなんて思わなかった。 「でも、不思議と居心地は悪くないわね」 黒い髪を指で遊ばせながら、アリエルは一人物思いに耽る。 「今まで、喧嘩なんてした事なかったもの。 しょうがないわよね。」 アタシは【忌み嫌われし子】だもの。 他人と共存出来ないのは仕方が無いこと。 世間で言う所の【咎人】達と同属。 「ラミアって本当に変わってるわ」 こんなアタシに近づくのも、喧嘩しても傍にいるのも。 ひょっとして、アタシの事知らないのかな。 「だとしたら、知られたくは無いかな」 このヴォルティアの街で、初めて感じた温もり。 出来れば手放したくはない。
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