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女の目の前に居るのはウィルオウィスプと呼ばれる想像上の存在に近い外観をしている。
「んで、あなたは何時までアタシの傍をうろつく気なの?」
少し怒気を含みながらも、女はシャワー後のストレッチを始めた。
『…小娘、何故そうも緊張感が無いのだ』
ラミアの目の前で女は緩い雰囲気で身体を伸ばしている。
「いつも気を張ってたら、疲れるでしょ」
アタシは自由よりも無責任が良いのよ、等と続けるため、ラミアは溜息を着く変わりに火を揺らす様に動く。
『小娘が理解するまで、我は気長に待つとしよう』
そう告げてラミアは黙ろうとした。
「あら、アタシ理解する気ないから」
飄々と応えた女を見つめ、ラミアはまた揺れた。
「だって、ラミアの話しは唐突過ぎて理解出来ないんだもの」
悪気もなさそうに微笑む女を見て、ラミアは三度揺れた。
先程よりも少し大袈裟に、気持ちを伝えるために。
(本当に、この娘は変わっているな)
まぁこの姿を見て普通に接する時点で、普通ではない訳だが。
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