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「神谷さん!」
「浩史!」
どうしたの、とあわてふためく二人が寝室に入って来た。オノDがあげた声で来たのに心配するのは僕なんだ。それが少しだけ可笑しくてクスッと笑う。
「僕は平気だよ?…それよりオノDごめん。蹴飛ばしちゃって…」
痛いとこある?尋ねた僕にオノDは何かを聞きたいような目を送った。
「……何?」
「あれ、ここどこっすか?…ってあれ?何でヒロCが二人も!?夢、あぁ、夢だよな。第一ヒロCがあんな簡単にキスなんかさせてくれるわけないからなぁ…」
「「はっ?」」
この馬鹿、なんて事を言うんだ!さっきの小野君にバレちゃったじゃないか。どうしてくれんだ!
「オノD~?キスってどういう事かな?んー、怒んないから言ってみなー」
「ちょ、ヒロC!怒ってないわりには顔が…、笑顔が黒いんすけど、えっ、何その拳は!」
「…神谷さん?キスってどういう事ですか」
「悪気はないんだよ?僕もオノDも。ただ、オノDはヒロCと間違えただけで、」
ヒロCとオノD、僕と小野で暫く訳の分からないプチ言い合いが続いた。
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