第二章

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お菓子の袋を抱きかかえると景品交換所から離れて行く。 西の空がオレンジ色に染まり、それが夕方になった事を示していた。 「そんなに打ってたんや」 開店と同時に入り、日が傾くまでパチンコ屋に居た自分に呆れ、失笑を漏らした。 角を曲がると目の前にロータリーが見える。 竜之介が先程までいたパチンコ屋は駅前に有り、目の前のロータリーに迎えを呼んでいたのである‥‥‥‥二時間も前に。 それでも焦る様子も無く、久し振りの地元の駅の様子を見ていた。 「あんな所に新しい店出来てるやん、ん??」 辺りを見渡していると地面にキラキラと太陽の光が反射している物が目に写った。 「おっ!!金目の物かなぁ」 ワクワクして近づいて行く。 竜之介が袋を地面に置き、代わりに手に取ったのは透明な石が縦に3つ繋がったネックレスであった。
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